伊藤 秀一 (いとう ひでかず, Ito, Hidekazu)   Researcher Information(研究者情報)


専門分野
力学系理論
研究テーマ
可積分ハミルトン力学系とその摂動問題
研究内容
数学の中には古典力学(ニュートン力学)に源流をもつ分野や問題が多々あります.力学系理論もその名のとおり,典型的な例の一つであり,決定論的な法則によって記述される系がもつ解の多様性を追求することに興味があります.とくに,古典力学の数学的定式化の背後にはシンプレクティック幾何などの豊かな構造があり,その意味からも古典力学の運動を記述するハミルトン力学系(保存力学系)に最も大きな関心をもち,研究を進めています.中心的な研究テーマは可積分系とその摂動理論ですが,とくに可積分系を十分な個数の第一積分の存在という幾何的な条件で捉え,その特異点構造とその近傍での解の挙動,ならびにその摂動系に対する解構造の理解をめざしています.
主要論文
  • H. Ito: Birkhoff normalization and superintegrability of Hamiltonian systems, Ergodic Theory Dynam. Systems 29(6), (2009), 1853-1880.
  • H. Ito: Action-angle coordinates at singularities for analytic integrable systems, Math. Z. 206(3), (1991), 363-407.
  • H. Ito: Convergence of Birkhoff normal forms for integrable systems, Comment. Math. Helvetici 64(3), (1989), 412-461.
セミナー紹介
4年セミナーでは,力学系もしくは微分方程式に関係する入門的なテキストを選びセミナー(輪講)を行っています.修士セミナーでは,最初はテキストを読むことから始めて,徐々にテーマを絞り,修士論文へとつなげていきます.
最近用いたテキストの例としては,4年では

  • M. Taylor “Introduction to Differential Equations” (AMS)
  • E. Zehnder “Lectures on Dynamical Systems” (EMS)
  • 深谷賢治 「解析力学と微分形式」(岩波書店)

大学院(修士)では

  • B. Hasselblatt, A. Katok “A First Course in Dynamics” (Cambridge)

などがあります.

[過去の修士論文テーマの例]

  • 平面三体問題に対する8の字解の存在と安定性
  • 連続力学系における Aubry-Mather 理論
  • 戸田格子の摂動に対する不変トーラスの分岐