岩瀬 順一 (いわせ じゅんいち, Iwase, Zjuñici)   Researcher Information(研究者情報)


専門分野
トポロジー
研究テーマ
四次元多様体の具体例
研究内容
現代のトポロジー・幾何学において,研究対象の大きな部分を占めるのが多様体です.多様体は,一次元では曲線,二次元では曲面として,日常的な局面にも現れます.多様体の研究は進んできましたが,三次元・四次元では,非単連結のものの分類がまだ残っています.そこで,四次元多様体の具体例を,初等的な方法で作り,分類しています.手法としては,多様体の一部を切り取って境界の間の別な微分同相写像で貼り戻す,部分多様体に沿って分岐被覆をとる,などがあります.この過程で,結び目理論がかかわってくる場合があります.
主要論文
  • Iwase, Zjuñici, Dehn surgery along a torus T2-knot. II. Japan. J. Math. (N.S.) 16 (1990), no. 2, 171-196.
  • Iwase, Zyun’iti, Dehn-surgery along a torus T2-knot. Pacific J. Math. 133 (1988), no. 2, 289-299.
  • Iwase, Zyun’iti, Good torus fibrations with twin singular fibers. Japan. J. Math. (N.S.) 10 (1984), no. 2, 321-352.
セミナー紹介
四年次から博士前期課程一年にかけて松本幸夫「多様体の基礎」(東京大学出版会),松本幸夫「Morse 理論の基礎」(岩波書店)を読んで多様体のトポロジーの研究に向かうコース,四年次に Adams「The knot book」(AMS, 日本語訳あり)などで結び目理論の基礎を学び,他大学の大学院に進んで結び目理論を研究するコース,などがあります.四年次が終わったところで就職する人もいます.卒業までにとらなければならない科目が多く残っている学生については,そちらの支援をもします.セミナーは,一回は一コマ90分とし,週に複数回行ないます.