11月30日(水) 16:30〜17:30
@自然科学5号館コロキウム3 (数学・管理棟471)
國川 慶太氏(宇都宮大学共同教育学部)
Super Ricci flowに沿ったBamler-Zhang型熱核評価
アブストラクト: 本講演では, super Ricci flowによって時間発展するリーマン多様体上の熱方程式を考える. そして, 比較的弱い曲率条件の下で, Gauss型の熱核評価ができることを紹介する. リーマン多様体が時間発展する場合, 距離関数の時間依存性をいかにコントロールするかが問題となるが, これを弱い曲率条件の下で行うというのがポイントである. なお, 本講演の内容は櫻井陽平氏(埼玉大学)との共同研究に基づく.
【補足】
・國川先生はその週に金沢大学にて集中講義を実施されます。
6月15日(水) 16:30〜17:30
@自然科学5号館コロキウム3 (数学・管理棟471)
白井 朋之 氏 (九州大学)
Zeros of random analytic functions with dependent Gaussian coefficients
アブストラクト: 独立同分布な係数をもつべき級数やフーリエ級数の零点およびその値の分布 については古くから研究されており,特に係数が独立同分布なガウス分布に従う いわゆるガウス型解析関数の場合には詳しい性質がわかることもある.ガウス型 解析関数の零点の一般的な性質,および双曲型のガウス型解析関数の零点が いわゆる行列式点過程になることなど,関連の結果を簡単に紹介した後,係数 を独立ではない定常ガウス過程に置き換えた場合に,零点の個数の期待値が その定常ガウス過程にどのように影響されるかについて論じる.
【補足】
・白井先生はその週に金沢大学にて集中講義を実施されます。
6月8日(水) 16:30〜17:30
@自然科学5号館コロキウム3 (数学・管理棟471)
広瀬 稔 氏 (名古屋大学)
円周率で表される多重ゼータ値とブロックシャッフル関係式
アブストラクト: Eulerは有名なバーゼル問題を解決しRiemannゼータ関数の正の偶数点での値がπ冪の有理数倍となることを証明した。多重ゼータ値はRiemannゼータ値の多重和への一般化である。1996年にBorwein-Bradley-Broadhurstは、ある特別な形の多重ゼータ値をπ冪の有理数倍として明示的に表す式を予想した。またBorwein-Bradley-Broadhurst-Lisonekはこれを更に一般化した式を予想した。またCharltonは多重ゼータ値のブロック記法を導入し、Borwein-Bradley-Broadhurst-Lisonekの予想を更に精密化した。講演者は佐藤信夫氏との共同研究でCharltonの予想をブロックシャッフル関係式と呼ばれる関係式に一般化し、更にその証明を与えることに成功したので、これについて話したい。
【補足】
・広瀬先生はその週に金沢大学にて集中講義を実施されます。