早川 貴之 (はやかわ たかゆき, Hayakawa, Takayuki)   Researcher Information(研究者情報)


専門分野
代数幾何
研究テーマ
双有理幾何,特異点
研究内容
3次元代数多様体の双有理幾何 (birational geometry) における明示的な研究を行っている.3次元の双有理幾何では非特異な代数多様体だけではなく,端末特異点 (terminal singularity) と呼ばれるマイルドな特異点を許した代数多様体を考える必要がある.これらの端末特異点について特異点除去 (resolution) を具体的に構成してそこに現れる例外因子について調べたり,因子収縮射 (divisorial contraction) と呼ばれる双有理射をすべて調べ上げたりすることにより,3次元の双有理幾何をより具体的にとらえることができればと思って研究している.
主要論文
  • Divisorial contractions to 3-dimensional terminal singularities with discrepancy one, J. Math. Soc. Japan 57 (2005) 651–668.
  • Flips in dimension three via crepant descent method, Proc. Japan Acad. 79 (2003) 46–51.
  • Blowing ups of 3-dimensional terminal singularities, Publ. RIMS, Kyoto Univ. 35 (1999) 515–570.
セミナー紹介
代数幾何または可換環論に関連したテキストを読んで発表するという,数学では普通に行われている形でセミナーを進めている.大学院のセミナーでは修士論文のヒントとなるような助言を与えているつもりである.

[テキストの例]

  • M. Reid, Undergraduate Algebraic Geometry, Cambridge Univ. Press, 1988.
  • 桂利行, 代数幾何学入門, 共立出版, 1998.
  • M.F. Atiyah, I.G. MacDonald, Introduction to Commutative Algebra, Addison-Wesley, 1969

[修士論文タイトルの例]

  • 修士論文タイトルの例
  • 多項式環におけるイデアルの準素分解
  • Hilbert の零点定理のいくつかの証明について